メディカル・プロテオスコープはプロテオミクスのエキスパートです。プロテオミクスの技術開発と医学・生物学への応用を軸に事業を展開しています。また、整備した分析手法を研究機関向けの受託分析にも活かし、我が国のオミクス研究のレベルアップに貢献しています。

受託分析の「安かろう、悪かろう」?

  • HOME »
  • 受託分析の「安かろう、悪かろう」?

受託分析の「安かろう、悪かろう」?

 年間を通じて、国内外で研究開発に携わっている方々からプロテオミクスに関する多くのお問い合わせをいただいています。そのうちの何割かは実際に受注へと進んでいます。分析委託先として当社を選んでくださったみなさまには、この場を借りて厚く御礼申し上げます。

 当然ながらご予算には限りがあるので、ご依頼者は最小限の費用で最大の成果が出せるように委託先をお探しになります。当たり前のことですね。先日こんなお問い合わせがありました。数個のタンパク質バンドを同定してほしい、といったもので、バンドが検出されている電気泳動像も見せていただきました。各バンドは充分濃く染まっているので、そのまま切り取って適切に処理すればいずれからもタンパク質同定情報は得られそうです。しかしながら、染色のバックグランドが高く、単一のバンドに見えても複数の候補が出てきてバンドの本体を絞り込むことが困難になることは明らかでした。また、隣のレーンの対照と比べると、指定のバンドの他にも増減が生じているタンパク質が含まれているようです。

 わたしたちはこのとき電気泳動を介さない手順を提案しました。ラベルフリーの比較解析でタンパク質組成の違いを計量的に求める方法です。試料溶液をそのままプロテアーゼ処理に供して、ペプチド断片の混合物をLC-MS/MSで測定しました。そのあと、専用のソフトウェアを用いてLC-MS/MSデータの上で対照のペプチドプロファイルと比べました。この方法ではゲル染色の検出限界を考慮することなく、かつゲル片からペプチド断片を抽出する工程も省きます。LC-MS/MSは全部で2回。100種類以上のタンパク質の同定結果とともに、各タンパク質の検出強度比のデータも納品することができました。

 上記の例では簡単な工夫をご紹介しました。費用を抑えながらご依頼の目的に適った手順で分析を実施することは、委託者にはもちろんのこと、受託側にも委託者にとって新しい方法を知っていただくという意味でメリットがあります。プロテオミクスに興味をお持ちのみなさまを対象に、今後もご研究やご依頼のヒントになるような情報を発信してまいります。

更新日: 2016年7月1日

PAGETOP