当社は横浜市立大学と提携し、リン酸化プロテオミクス、血漿プロテオミクス、定量プロテオミクスなどあらゆるプロテオミクスの技術に精通しています。受託分析、共同研究を通じ研究者に技術を提供します。

研究成果の紹介

研究成果の紹介

当社の分析で得られた研究成果を紹介します。

培養細胞の分析から臨床へ 膵臓癌の神経浸潤に関わるバイオマーカー
臨床試料の分析にも 肝臓癌の多段階進展のマーカー分子Talin-1の同定
術後化学療法の予後予測マーカー: ミオシンIIaとビメンチン
漢方薬の効能と量的な相関を示す血漿タンパク質群の同定

培養細胞の分析から臨床へ
膵臓癌の神経浸潤に関わるバイオマーカー

Hibi T et al., Clin. Cancer Res. 2009, 15: 2864-2871.

 膵臓癌細胞から樹立した細胞株を、神経浸潤を指標にして高浸潤株と低浸潤株に分類しました。両群のプロテオームを非標識LC-MS/MSで比較したところ、発現量に有意差のみられるタンパク質を多数見つけました。そのなかから、RT-PCRおよびウェスタンブロッティングの結果と相関の高いバイオマーカー候補としてsynuclein γ (遺伝子名SNCG)が得られました(ヒートマップ中の*印)。
 Kaplan-Meier法による生存時間解析を行い、synuclein γの発現と生存期間に有意な相関があることを見出しました。150625_biomarker

臨床試料の分析にも
肝臓癌の多段階進展のマーカー分子Talin-1の同定

Kanamori H et al., Oncology 2011, 80: 406-415.

 LCを二次元化した分析システムを用いて早期癌と周辺非癌部のプロテオームを比較したところ、前者で有意に発現量が高い61種類の蛋白質を同定しました。このうちのひとつである細胞骨格タンパク質Talin-1は、免疫組織化学染色による検証によって予後予測分子として有用であることがわかりました。

150625_Talin-1
 

術後化学療法の予後予測マーカー: ミオシンIIaとビメンチン

Maeda J et al., British J. Cancer 2008, 98: 596‒603.

 原発性肺腺癌の再発転移を予測するマーカータンパク質の探索では、加療前に切除した癌部(n = 24)のプロテオームを分析しました。再発転移が確認された試料群で、他群と比べて有意な増加を示す2種類の候補タンパク質(ミオシンIIaアイソフォームとビメンチン)が同定されました。つづいて各タンパク質対する特異抗体を組織染色に用いてこの探索結果を確認するとともに,別の試料群(n = 90)に対しても同じ染色法で候補タンパク質の量的な有意性を再現することが出来ました。
 また、組織染色像の統計解析によって、術後化学療法が不要な予後良好の患者を鑑別できることを示しました。2種類のタンパク質の発現が陰性だと判定された患者の5年生存率が有意に高いことも明らかとなりました。

成果事例_1_1ペプチド検出強度の群間比較

ミオシンIIaアイソフォームとビメンチンともに、3種類のペプチドの検出強度が試料群の間で有意な強度差を示した。

 
成果事例_1_2ミオシンIIaアイソフォームとビメンチンの免疫組織染色像

 

漢方薬の効能と量的な相関を示す血漿タンパク質群の同定

蒲原、川上、上馬場、荻原、Research Papers of Suzuken Memorial Foundation 2007, 26: 399‒403.

 防風通聖散は、肥満症の患者に処方される漢方薬のひとつです。​処方後一定期間をおいて血漿を採取し、プロテオームレベルの比較解析を実施しました。取得したLC-MS/MSデータを、体重が大きく減少した患者群と減少幅が小さい群に分け、両群間で発現量が明確に異なるタンパク質をペプチド断片の強度差として示しました。

成果事例_3

血漿プロテオームの計量比較

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