日経産業新聞「医新薬進」に掲載(2008.4.2)
バイオベンチャーのメディカル・プロテオスコープ(東京・新宿、松島日出夫社長)が東京医科大学の加藤教授らと進める研究により、ビメンチンとミオシンが抗がん剤の効き目や副作用を予測するのに役立つ指標になり得ることが分かってきた。
副作用の間質性肺炎で死亡者が出た英アストラゼネカの肺がん適応の抗がん剤「イレッサ」。副作用のリスクは高いが、日本人女性を中心に一部の患者には劇的に症状が改善した例もある。同じ日本人でも人によって異なる副作用。裏を返せば効きやすさも違う。
人間の血液には数万種類ものたんぱく質が含まれているが、人によってそれぞれ量が異なり「個性」をもつ。ごく微量のたんぱく質を検出して比較。統計処理を繰り返しながら、ほんのわずかな差を見つける技術の精度を高める挑戦が続く。
「この抗がん剤はあなたの体質では副作用が出てしまいます。別の抗がん剤は効き目も高くお勧めします」――。患者ごとにこんな予測が可能なオーダーメード型の医療実現に向けた取り組みの一環だ。予測精度はまだ十分ではないが、検査領域はもはや病気の診断だけにとどまらない。
(記事抜粋)